リノベーション費用対効果

当然ですが、リノべーションは工事費用がかかります。その工事費用も、リノベーション工事をする内容と範囲によって数万円~数百万円、時には1千万円以上の費用がかかる場合があります。確かにリノベーションは、お金をかけるほど見栄えも良くなりますし、使い勝手も良くなります。

しかし、お金をかけた分だけ家賃が上がったり、空室率が低下したりしなければ意味がありません。つまり、リノベーションにかける「お金」と、その「効果」のバランスである、「費用対効果」がリノベーションをする上で非常に重要になってきます。

目的を確認すること

まずリノベーションの費用対効果を上げるためには、リノベーションをする「目的」を確認することです。リノベーションをする目的は以下の2点になります

  1. 空室率を下げる部屋にする
  2. 家賃を増額できる部屋にする

物件によっては1の「空室率を下げる」点のみを考えると思いますので、両方を目的に置くか「1」だけを目的に置くかは最初に決めておきましょう。その目的によってリノベーションする範囲も変わってきますし、リノベーションをする内容も変わってきます。

目的を決め、リノベーションする「範囲」と「内容」を適切に定めることができれば、自ずと予算も縮小できます。予算が縮小できればリノベーションをする費用対効果が上がります。

費用対効果の高い箇所を考える

予算が決まり、リノベーションする範囲と内容を決めたら、次はその「範囲」の中でもどこを重点的にリノベーションするかを決めます。リノべーションをする箇所は主に以下の7か所あります。

  1. キッチン
  2. フローリング
  3. 壁、天井(クロス)
  4. 浴室
  5. 洗面化粧室
  6. トイレ
  7. 防犯に関連する場所

この7か所のうち、どの項目の費用対効果が高いかはその部屋に住むターゲットが誰かによります。そして、そのターゲットを見極める上で大切な事は、「広さ」と「エリア特性」になります。この広さ、エリア特性をきちんと見極め、ターゲットをイメージすることが出来れば、少ない費用でも大きな効果を生むことが出来るのです。

広さでターゲットを見極める

ターゲットを見極める上では、まず広さに注目します。広さ的に、ターゲットは「単身」なのか「夫婦」なのか、それとも「ファミリー」なのか分かるはずです。

ファミリータイプ

もしファミリータイプをターゲットにするのであれば、大事なのは「防犯面」「水周り」です。たとえば、インターホンをカメラ付きのインターホンにするだけで、子供を持つ親御さんや女性の印象は変わります。また、ファミリータイプですと女性とそのお子さんのために「水周り」のリノベーションは重視するべきです。水周りは衛生面でも気になる箇所ですし、ファミリーだと単純に水周りをつかう頻度が多いからです。

単身者

一方で、単身者がターゲットとなるようなコンパクトな部屋であれば、デザインや見栄えを重視するべきです。たとえば、クロスを質の良い見栄えの良いクロスにしたり、フローリングや玄関周りに質の良いフローリングや石材を配置したりすると部屋の印象はガラっと変わります。

また、「一人暮らし特有の生活環境」も考えるべきです。たとえば、キッチンに自動食器洗い機があれば、家事が面倒な独り暮らしには印象が良いです。また、特に女性は洗濯物をベランダに干したくない人も多いので、浴室乾燥機能などを新たに付けることも効果的です。

このように、広さからある程度ターゲットを見極めることができます。そのターゲットにはどのようなニーズがあり、どのようなリノベーションをするべきかを考えて、リノベーションのプランを立てましょう。特にファミリータイプの「女性」「子ども」の視点は大事です。なぜなら、最終的な決め手は「女性の意見」か「子供優先」になることが多いからです。

また、もちろんリノべーションでも出来ないことはあります。上述したインターホンのカメラなどは、半共用部分であるマンションに勝手につくるのは難しい場合もあります。そのため、マンションやアパート一棟のオーナーでない限りは、「防犯」の観点で別のリノベーションを模索する必要があります。

エリア特性でターゲットを見極める

次に、エリア特性を見極めることです。たとえば、75㎡3LDKであれば、ターゲットはファミリーになってきます。しかし、そのマンションが世田谷区の住宅街にある場合と、下町の駅近にある場合ではターゲットが変わってきます。

閑静な住宅街

たとえば、70㎡3LDKの閑静住宅街にあるマンションだとします。このようなマンションは、ファミリータイプの中でも「住環境」や「教育環境」を重視しており、子供のことを最優先事項として考えている方が多いです。そのため、先ほどお話した「防犯面」もそうですが、「室内環境」も重視します。

たとえば、万が一鍵を閉め忘れても自動でロックされる「スマートロック」を取り入れたり、戸建てであれば庭に防犯砂利(音がでる砂利)を敷き詰めたりするのも効果的です。

また、室内環境では「臭い」や「湿気」を吸収するために、クロスではなく「エコカラット」を部分的に使用することも効果的です。また、今のトレンドである「リビング勉強法」を活用するために、リビングを拡大して子供が勉強できるスペースの間取りに変更するなども、このようなエリアには効果が高いです。

大通り沿いのマンション

一方で、幹線道路などの大通り沿いのマンションではどのようなリノベーションが良いのでしょうか。そのような場所を選ぶということは、室内環境や住環境をそれほど気にしていない方多いので、「利便性」に特化すると良いでしょう。

たとえば、トイレも自動で流れる最新設備に入れ替えたり、浴室を保温浴槽にしたりするなどが挙げられます。ただし、一方で逆に大通り沿いのマンションを所有しているモノの、毎回退去のタイミングが早かったり、空室が続いたりしていれば逆の発想をする必要があります。

たとえば、室内環境が予想以上に悪いのを「防音サッシ」を組み込むことで対策するなどです。これは入居者の反応や空室率を見て判断するべきことです。

大切なのは「誰に」「何を」すれば効果的か

様々な事例を挙げましたが、費用対効果の良いリノベーションをする上で一番に考えるべきことは、「誰に」「何を」すれば効果的かという点です。そのために、広さ・エリア特性から「ターゲット」を適切に見極めましょう。その上で、リノベーション会社などの担当と話し合い、より効果の出るリノベーション工事を行いましょう。