リノベーション工事の流れ

リノベーション工事は、原状回復工事に比べて工期が長いです。間取りを替えたり、設備や仕様を大規模に変更したりする場合には特に時間がかかってくるのです。また、リノベーション工事をする前にはプランを検討する必要もあります。そのプラン検討をするために、ある程度情報を集めておく必要もあります。

このように、リノベーション工事をする時には、意外と時間と準備がかかるものです。そのため、リノベーション工事をする前には、全体の流れを把握しておきましょう。全体の流れを把握した上でスケジュール感を意識します。そうすれば、リノベーション工事をスムーズに進めることができます。

 

Step1 リノベーションの目的を明確にする

まず大事なことは、リノベーションの目的を明確にすることです。どの部分をどのように変えたいのか、そしてリノベーションの「目的」を何に置くのかを定めましょう。リノベーションの目的とは、たとえば「空室率を改善する」や、「全面最新設備に入替ることで賃料アップを図る」などです。

ポイントとしては、最初は予算を考えないことです。もちろん、最終的に予算は決め、その予算内でリノベーション工事の内容や範囲を決めます。しかし、最初に予算を立ててしまうと、予算ありきの工事内容になってしますのです。そのため、まず費用は考えず要望をピックアップして、そこから優先順位をつけて調整していく流れがベストです。

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Step2 情報収集をして具体性を高める

続いて、リノベーションの目的を定めたら情報収集を行います。リノベーション業者と話をする前に、ある程度情報を収集しておくことがベストです。なぜなら、リノベーション業者が提案する内容も頭に入ってきやすいですし、「〇〇というようなことは可能ですか?」とこちらから提案もできるからです。

今では、webサイトにリノベーションの内容や相場価格が記載されています。また、リノベーション業者によっては資料請求をするとカタログを送ってくれる業者もいます。時間があるなら、直接ショールームへ行くのもお勧めです。やはり、実物を見て触れて体感するとイメージが沸きます。

また、情報収集をするポイントは、色々な箇所のリノベーションを見てみることです。たとえ「水まわりのリノベーションをする」と決めていても、他の玄関まわりや壁紙なども見てみましょう。他の箇所も見ることで別のリノベーションをする選択肢が出てくるからです。

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Step3 リノベーション業者に相談

次は、いよいよリノベーション業者に相談しましょう。リノベーション業者とは、施工会社や専門業者などいろいろとありますが、とにかく実績が豊富なリノベーション業者がお勧めです。特に、リノベーション工事をはじめて行う場合は、何かと不安なこともあります。そんな時には、実績豊富で経験則に基づいたアドバイスが一番信頼できます。

また、リノベーション業者に相談すると、現場調査や概算の見積などは基本的に無料で行ってくれます。そのため、「見積依頼をすると断りにくくなるのでは?」などとは考えずに、とにかくリノベーション業者と話をしてみましょう。話をするに従って知識も増え、リノベーション業者を見極めるポイントなども分かってきます。

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Step4 プラン検討

現場調査の依頼をしたら、実際に物件まで来てもらいます。リノベーション工事は設備の入替工事もしますし、場合によっては間取り変更などもします。そのため、そもそもリノベーションの内容によってはできない場合もあるのです。

だからこそ、きちんと事前に物件へ行き、細かいところまで調査してもらう必要があります。そこで、自分の理想のプランに沿って調査してもらい、大まかな見積を出してもらいましょう。まだ資材の発注などもしていない状態なので、あくまで概算見積になります。

そして、プランの内容が事前に伝えた内容であるかのチェックをして、不満があればこの段階で修正依頼をしましょう。工事が進むにつれて、修正不可能になってきます。また、いくら情報収集をしたからといっても、不明点はたくさんあるはずです。そんな時には、細かいところまで質問しましょう。質問することで新たな疑問も生まれてくるかもしれません。

一点ポイントとしては、設備の入替工事などを行う場合には、実際の商品をショールームで体感してから選んだ方が良いです。実際の商品を見て触れることができるので、生活しているイメージが沸きやすいからです。

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Step5 発注・工事・引渡

プランが決まったら、正式見積をもらいましょう。もろもろ調整をして予算内に収まったところで、正式発注をして工事開始になります。工事中は基本的にリノベーション業者に任せっきりになります。ただ、できるだけ時間を見つけて工事状況は見に行きましょう。

基本的に発注したプランを大きく変えることはできません。ただ、軽微な変更であれば受けてくれる場合もあるので、実際に見て違和感を覚えたらリノベーション業者に相談してみましょう。そして、工事完了後はきちんと発注した内容と相違がないかを確認します。

発注したプランと違いや不具合があれば、引渡し(決済)の前に直してもらいましょう。直し作業があることは少なくないので、工期は余裕をもって設定することをお勧めします。

また、特に設備機器関係は、保証書や取扱説明書の有無を必ず確認しておきましょう。後で、これらが「無い」と気付いても、再発行できない場合があります。万が一、引渡し後に不具合が見つかった場合にはすぐに営業担当者へ連絡しましょう。

 

リノベーション工事は、このように大きく分けて5つのステップを踏みます。
新築物件を設計する程ではありませんが、リノベーション工事も中々大変な作業です。そのため、このSTEP1~STEP5までを完了するにはある程度時間を見ておきましょう。

リノベーション内容によっては数か月時間がかかることもあります。